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Studio Updates —

Studio updates.

編集日誌1

そういったわけで引っ越ししました。そして新居の一室にスタジオを作り、一気に集中できるGWから映画『アイム・オール・ライト』の編集に入りました。撮影はまだ少し残ってるんですけどね。

ご存知の通り映画は総合芸術です。

2次元的な表象という意味では絵画的要素もあるし、俳優が演じているのだから演劇的要素もある、台本にはもちろん文学的要素もあるし、俳優の声、アクションの音、サウンドトラックには音楽的要素、カットからカット、シーンからシーンへの繋がりには詩と同じようにリズムと韻があるし、膨大にあるフッテージの中からシーンを削り出していく作業には彫刻に近いものもあるでしょう。

まさに第七芸術と謳われる所以です。

そんな壮大なプロジェクトの第1日目はもちろん主演の高川裕也さんのシーンから入りました。 

大事な大事なはじめの一歩ですのでさすがに緊張します。

すべての素材を何度も見直し、試行錯誤をしながら慎重に編集をすすめました。

結局3分53秒のシーンを編集終えるのに3日かかりました。

映画制作における演出、演技、撮影、脚本に比べて映画の編集はまだまだ知られざる芸術形式だと思います。前の4つに比べて明らかに歴史も浅い。

今後このブログで編集を進める中で気づいた点などを書いていきたいと思っています。

ところで皆さんノア・バームバック監督の『ヤングアダルトニューヨーク』は観ましたか?相変わらず素晴らしかったです。「気まずさ」を描かせたらこの監督の右に出る人はいないですね。今回も実に気まずい思いを感じながら観ました。主役のベン・スティラーが演じる役柄がほぼ私と同じ年齢設定だったのでさらに気まずかったです。「ライフプラン」とか「資産形成」なんてことを考えずに人生をある程度突き進んできてしまったすべての人にオススメの映画です!

Yuki Hoshino